2008.08.29

異常行動⑰/化学物質/脱毛症/育毛/脳の栄養⑧

 - 「経皮毒が脳をダメにする」 - 著書より引用-
  脳の健康を保つサプリメントの活用
 
 ・抗酸化物質
 脳は最も酸素消費量の多い器官です。
 しかし、酸化による損傷がアルツハイマー病の発症と進行に大きく影響しているといわれています。
 生体内で強力な抗酸化物質として働く栄養素は、主にビタミンCとEです。
 ・ビタミンC (アスコルビン酸)  :抗酸化ビタミンとして重要。脳血管疾患による死亡率の低減が報告されています。
 ・ビタミンE (トコフェノール) :酸素フリーラジカルによるダメージから神経細胞膜を保護します。
 ・ビタミンB1 (チアミン) :栄養素としての働きに加えて、脳に対して薬物のように働きます。とくに記憶と重要な関わりのある神経伝達物質、アセチルコリンと似た作用を持っていることが実証されています。
 ・ビタミンB6 (ピリドキシン)  :アミノ酸に由来する神経伝達物質を産生するために必要な栄養素とされます。
 ・ビタミンB3 (ナイアシン、ニコチン酸) :エネルギー代謝と脂質代謝に重要な働きをして、記憶力にも関連するビタミンといわれています。
 ・亜鉛 :亜鉛の欠乏は高齢者によくみられます。亜鉛不足はアルツハイマー病の進行の要因ともいわれています。DNAの複製、修復、転写に関わる酵素の多くは亜鉛を含んでいます。
 ・葉酸 :小児の神経管欠損を予防する目的で、葉酸の摂取が推奨されています。また、精神障害の予防、緩和、治療にも使用される栄養素です。
 ・セレン :抗酸化物質として重要な、生物学的機能を持つ微量元素です。とくに高齢者では、ビタミンEと一緒に摂取することで精神状態を安定化させ、不安やうつ病などの症状を低減するなど、自己改善の効果が認められています。
 ・ホスファチジルコリン :ホスファチジルコリンを含む食事は、脳内アセチルコリン濃度を上昇させます。アルツハイマー病はアセチルコリンの作動系障害を特徴とするため、有効な栄養素だと推測されています。
 ・ホスファチジルセリン :脳内の重要なリン脂質です。脳神経細胞膜の流動性を決定する因子でもあります。
 ・補酵素Q10 (コエンザイムQ10、ユビキノン)  :強力な抗酸化物質であるとともに、脳のエネルギーを高めるとされています。
 ・イチョウ葉エキス :アルツハイマー病など、老人病に多大な恩恵を与える栄養素の一つです。脳機能を高めるとともに、記憶に関係する海馬のアセチルコリン受容体を常化すると報告されています。
 ・EPA (エイコサペンタエン酸) ・DHA(ドコサヘキサエン酸) :オメガ3系の不飽和脂肪酸は脳神経細胞膜の流動性に関与し、オメガ6係の不飽和脂肪酸による脳の炎症状態を抑制するといわれています。
 
 栄養は基本的に食事から摂ることが、もっとも望ましいのです。一般にサプリメントとして売られている合成のビタミン類は、食品に含まれる天然の栄養と比較すると、その吸収効率はあまりよくありません。サプリメントはあくまでも補助食品としてください。