2008.08.28

異常行動⑯化学物質/脱毛症/育毛/脳の栄養⑦

 - 「経皮毒が脳をダメにする」-著書より引用-古代人のレシピに学ぶ脳の栄養とは?
 
 ナッツ・豆類
 ナッツの脂肪酸構成は、現代人の脳の遺伝子要求に驚くほどマッチしています。
 それは、古代人がナッツを良く食べて、その脂肪酸で脳をつくりあげたともいえる、人間の原点を支えた食品のひとつだからほかなりません。
 ナッツと豆類には、質の高いタンパク質が多く含まれています。
 脳をよくするためには、ナッツをいっぱい食べることをおすすめします。
 ただし、調理済みのナッツ・豆類には塩で濃い味付けをしたものが多いようです。
 なるべく塩味の少ない、自然に近いナッツ・豆類を食べるようにしてください。
 


  穀類
 農耕によって穀物を摂るようになってから、まだ一万年あまりです。脳にとって穀物は新顔に入る食品なのです。現在は主食という主役の座についていますが、人間の遺伝子には適合しない食品ともいえるのです。
 穀物は、それ自体害になる食品ではありません。しかし、何百何千年ものあいだ主役であった、果物や野菜を押しのけるような存在にするのは、あまり好ましいこととはいえません。
 
  乳製品
 古代人は家畜を飼っていなかったので、乳製品を口にすることはありませんでした。離乳期以降も乳製品を摂取する哺乳類は人間だけです。
 乳製品は人間の消化システムに調和しないタンパク質や飽和脂肪酸を含むので、消化器官に負担を与えます。また、牛乳は小麦にならんで、代表的なアレルギーを引き起こす食品です。
 古代食に近づくなら、牛乳・バター・チーズなどの乳製品は摂取過多にならないようにすることです。


  糖分
 古代では主に果物と蜂蜜から糖分を摂取していました。現代人は精製された砂糖から摂取しています。
 総カロリーに対して糖分が占める割合は、古代人と現代人とで大差がありません。
 しかし、精製された砂糖からほとんどの糖分を摂っている現代人は、果物・野菜からの糖分はあまり摂取していません。
 これらのことが糖尿病、高中性脂肪、脳卒中などの下地になっているのではないか、といわれているのです。


  カリウムとナトリウム
 ナトリウムとは塩分のこと。カリウムはナトリウムとともに体の機能維持や細胞の水分調節を担うミネラルの一種です。
 古代人は主に果物・野菜から一日にカリウムを7000mg、ナトリウムは600mgしか摂取していませんでした。
 しかし、塩分摂取が過多になった現代人は、一日にカリウム2500mg、ナトリウムは何と4000mg以上も摂っています。哺乳類でカリウムよりナトリウムの摂取量が多いのは人間だけです。
 このアンバランスの代償として、現代人は高血圧、脳卒中などに苦しみ、寿命を縮めています。
 古代人の食事に近づくための一番の方法は、ナトリウムに対するカリウムの摂取量を思い切って高めることです。